秋の澄んだ夜空に、全国の花火師たちが腕を競う「土浦全国花火競技大会」。2025年は 11月1日(土)午後5時30分~8時 に、桜川畔(学園大橋付近)を舞台に開催が決定しています。
ここでは、大会の歴史や競技部門、見どころ、プログラム構成などを余すところなく解説します。毎年楽しみに訪れる方、初めての方にも「どこで何をどう楽しむか」がすぐにわかる、完全ガイドとしてぜひお役立てください。
花火大会の概要

引用元:https://www.tsuchiura-hanabi.jp
項目 |
内容 |
イベント名 |
第94回 土浦全国花火競技大会(土浦の花火100周年記念) |
開催日時 |
2025年11月1日(土)午後5:30~午後8:00
※荒天時は11月8日に順延予定 |
開催場所 |
茨城県土浦市・桜川畔(学園大橋付近) |
例年来場者数 |
約60万人 |
有料観覧席 |
あり |
お問い合わせ先 |
土浦全国花火競技大会実行委員会(広報つちうら)
TEL:029-826-1111 |
公式サイト |
土浦全国花火競技大会実行委員会公式ホームページ |
周辺マップ |
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毎年秋に茨城県土浦市で開催される「土浦全国花火競技大会」は、2025年11月1日(土)午後5時30分~午後8時に桜川畔で開催されます。
大会は例年約60万人を動員し、全国の花火師がスターマイン・10号玉・創造花火の3部門で技を競います。有料観覧席も設けられており、抽選販売等で前持って購入しておくことが可能です。
毎年秋の澄んだ空気と夜空を彩る花火が強く印象に残る大会です。特に競技型花火ならではの「技を競う」緊張感と、観客参加型の演出が融合する点が魅力となっています。
ここで名を挙げた花火は来年の流行になると言われるほど、花火界隈の最先端としても有名な花火大会です。秋こそ見どころの花火、盛大な土浦の花火大会をご堪能ください。
土浦花火大会の歴史や起源
始まりや花火大会の目的など
土浦全国花火競技大会の起源は 大正14年(1925年)、土浦市文京町の神龍寺住職・秋元梅峯師が発案したことに遡ります。ものすごく歴史の長い花火大会だったんですね。
当時、霞ヶ浦海軍航空隊の殉職者を慰霊するとともに、関東大震災後の商業不況にあえぐ土浦の経済活性化を願って、私財を投じて花火大会を開催したのが始まりです。
この最初の大会では、奉納・慰霊を目的とする信仰的要素と、町おこしの意味合いが色濃く混在していました。
移り変わる花火大会のあゆみ
初期大会は霞ヶ浦湖畔を舞台とし、参加煙火業者も14社程度、花火数も200発前後という規模でした。
その後、昭和に入って主催が町・煙火協会などと変遷し、昭和7年ごろには場所を桜川畔へ移転。
第二次世界大戦中は中断を余儀なくされ、昭和21年に第14回大会として再開されました。
昭和34年からは2日間形式から1日のみの開催に変更され、現在のスタイルに近づいていきました。
昔は2日間にわたって開催される独自のスタイルがあったんですね。花火の打ち上げ数も今では約2万発の規模にまで拡大され、いかにこの土浦の花火に関わる方々の熱い思いと伝統が大切に育まれてきたかが伝わる歴史となっています。
現代の花火大会スタイル
近年では、創造花火部門・ワイドスターマイン演出など新たな表現を取り入れつつ、審査制度・部門構成も洗練されてきています。また、「秋開催」という特色は、農業の実り感謝(農民の勤勉をいたわり、秋の実りを祝うというもの)と、観覧しやすさの兼ね合いから定着したもので、ほかの主要花火大会と一線を画す季節感を与えています。
このような変遷を経て、今や土浦全国花火競技大会は全国屈指の権威ある競技大会として花火師・ファン双方に尊重されています。
大会のバックボーンを知ることで、より花火大会の魅力を体感することができるでしょう。ぜひ、土浦の奥深さを知って、いろんな角度から花火を楽しんでくださいね。
2025年大会のスケジュール・プログラム
開催日時・予備日程
- 日時: 2025年11月1日(土)午後5時30分~午後8時(打ち上げ時間は約150分)
- 延期対応: 天候不良などの場合、11月8日(土)同時間帯 に順延される可能性あり
- 打ち上げ総数: 約2万発程度
- 打ち上げ時間: 約150分(2時間30分弱)
競技部門(スターマイン・10号玉・創造花火)
大会の核心をなすのが以下3部門の競技です。毎年、全国各地の煙火業者の方々が出品されています。
☑︎スターマインの部:数百発を高速連続打ち上げし、演出構成・リズム・色彩を総合評価。土浦大会では特に注力され、しばしば「スターマイン日本一」を決める大会と称されます。
☑︎10号玉の部:直径約300mを超す大輪を打ち上げ、星形配置・色彩・球形の精度・余韻・破裂の均整などが審査対象。
☑︎創造花火の部:型物・自由構成・音響同期・芸術性を重視する部門。自由性を追求する演出が評価され、技術者の創意工夫が際立つ部門。
競技の合間には審査・準備時間も挟まれ、観客には次の出品者への期待感という情勢をもつくり出す構成です。全国のトレンドを集めるとも言われる花火大会には、細部まで拘りを詰めてある圧巻の舞台であることがわかります。
余興・演出プログラムの構成
競技終了後・合間には以下ような演出が入ることが恒例です。
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ワイドスターマイン(通称「土浦花火づくし」):会場広範囲で複数地点から連続打ち上げを行う壮大演出。幅500m級とも言われ、迫力と演出のスケール感が魅力です。
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エンディング花火:大会の締めくくりとして、大玉や多彩演出を用いたフィナーレ。観客の余韻を最大化します。
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レクチャー花火・解説タイム:プログラム合間に、花火師による演出意図紹介や審査基準解説を行うことも。
全体的な演出時間配分や休憩挿入、音楽とのシンクロなども魅力のひとつで、観覧側としては「次は何が来るか」がワクワク感を生み出される構造となっています。
プログラムの構成を把握しておくと、観覧の流れをあらかじめ計画できるはずです。そうすることで、一層この花火大会の魅力を堪能することができるでしょう。
見どころ
各部門で注目すべき点
- スターマイン部門:緩急・色彩変化・シンメトリー配置・リズムの抑揚。テンポ・メリハリが巧みな作品ほど高評価を得る傾向。
- 10号玉部門:球形の完全性、破裂形状・星配置の整合性、発色の鮮やかさ・余韻の長さが評価対象。
- 創造花火部門:自由構成性・個性・演出テーマ性に注目。音響との連動性や型の面白さが強みになる傾向。
全国から集まった花火師たちが上記の3部門で技を披露し、競技と演出の融合によって夜空が華やかに彩られます。職人たちの魂がぶつかり合う舞台で、「歴史・芸術性・競技性」の全てが揃った、唯一無二の存在ともいえるでしょう。
音楽・テーマ性などプロの技と演出
花火師は作品にテーマ性を持たせ、色や火花が咲くタイミングを緻密に設計しています。特に土浦では、音楽との同調演出や色彩リズムの構成がよく練られており、「音と光の協奏」のように感じられる場面もあるのです。
ワイドスターマインなど広域演出は、複数の地点から同時打ち上げ方式。空間的な迫力があり、観覧者に包まれるような視覚体験をもたらします。
終盤の演出・フィナーレ演目
大会終盤では、最もインパクトのある大玉・連続打ち上げ・特殊効果を組み合わせた締めくくり演出が仕掛けられます。観覧者の歓声と一体になる瞬間が、花火大会のピークとなるでしょう。
このフィナーレ遂行にあたり、強風や煙流の状況変化にも即応できる構成と安全性を両立する裏側の技術も、プロ観察視点では見逃せない要素です。
今年の”注目ポイント”を押さえておくことで、現地での楽しみ方は増します。ぜひ、どんな楽しみ方をしたいか、あなただけのオリジナルのシナリオを練って挑むのもいいですね。いろんな視点から花火大会に備えておくことで、忘れない秋の思い出になるでしょう。
土浦花火大会独自の特色
秋開催という特徴
多くの大規模花火大会は夏期開催ですが、土浦は11月開催という珍しい季節枠。秋の澄んだ気候と空気が光の煌めきをより際立たせ、夏とは異なる静寂と夜の深まりを演出します。
また、農業収穫と結びつけた五穀豊穣の祈りという意味合いも、秋開催の背景にあります。
競技型ならではの緊張感
土浦は”全国花火師の競技大会“という立ち位置を明確にしており、作品としての技術性・構成性が問われる形式です。打ち上げる作品だけでなく、審査結果という「勝敗」が存在する点がまさに特色ですよね。
これは「見せる花火」ではなく「競技としての花火」という視点も提供され、技術評価視点が加わる楽しみを与えられています。
規模・動員・演出のバランス
打ち上げ数2万発、観客動員数60万人規模、複数部門+演出プログラムという構成のバランス感が、土浦大会の強みです。派手さだけでなく、持続性・構成力・審美性を兼ね備えた最強の花火大会とも言えるでしょう。
また、ワイドスターマインや創造花火などの「先進演出導入」によって、伝統と革新が調和する大会としての立ち位置を確立しています。
「観る」いう概念に加えて「感じる花火」 だともいえるこの大会。一瞬の光の裏に、数百時間を費やした職人の努力があること…。その背景を知って観覧することで、あなたの心にも必ず残る時間になるはずです。
事前準備や注意事項
雨天順延
少雨程度であれば決行される場合がほとんどですが、荒天時には11月8日(土)に順延されることがあります。
快適に楽しむために
大会開始前には混雑するため、余裕をもった現地到着をおすすめします。準備・入場・席確保にかかる時間を見込んでおくと良いでしょう。観覧終了後も混雑が激しくなるため、早めの退席や敢えて落ち着いた遅い時間に移動するなどの帰路プランを立てておくとなお安心です。
持ち物や観覧マナーのポイント
- 持ち物:折りたたみの座布団・シート、双眼鏡、雨具、懐中電灯、飲料・軽食、ウエットティッシュ、ゴミ袋など。秋口の開催のため、夜間の冷え込みを見込んで、重ね着や防寒着を持参しておくと安心です。
- 観覧マナー:試験走行禁止区域、立ち見禁止区域、ゴミ持ち帰り、喫煙場所ルール順守など、皆さんが気持ちよく過ごせるよう、最低限のルールは守って観覧しましょう。
まとめ
例年多くの観客を惹きつけるこの大会は、秋開催という気候的条件も相まって、澄んだ空気と視界の良さで映える美しい花火体験が可能です。有料観覧席も設置され、ご自身のスタイルに合わせた観覧が豊富な点も魅力の一つ。
土浦の夜空に咲く”芸術の花”を心から満喫できるよう、上記を参考に歴史・プログラム・見どころをぜひ把握しておいてくださいね。まだ訪れたことのない方にも、「一生に一度は、現地でその息づかいを感じてみてほしい」ほど、感動の詰まった花火大会となっています。
また、実用的な注意点を頭に入れておくと、当日「こうすればよかった」「知らなかった」などといった、トラブルも防ぎやすいですよね。当日を楽しみ尽くすためにも、いろいろなポイントを知っておいて損は無しです。ぜひ、注意事項もお役立てくださいね。
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