おわら風の盆2025|開催日程・スケジュール・歴史や見どころ総まとめ!

おわら風の盆 越中八尾 祭り 富山県富山市八尾町 イベント 舞 イベントニュース
スポンサーリンク
スポンサーリンク

富山市八尾町で毎年9月1日〜3日(本祭期間)に開催される「おわら風の盆」は、約300年の歴史を誇る富山を代表する伝統行事です。編笠を深くかぶった踊り手たちが三味線や胡弓の音色に合わせて舞う姿は、幻想的で日本の情緒を色濃く映し出します。
この記事では、おわら風の盆の開催日程(前夜祭・本祭)詳細スケジュールに加え、11の町支部による町流しの特徴見どころを徹底解説。歴史的背景や祭りの魅力を総まとめし、初めて訪れる方にもわかりやすく紹介します。
今すぐ知りたい情報が盛りだくさんの内容となっているので、ぜひ最後までお読みいただき、事前の計画にお役立てくださいね。

スポンサーリンク

イベント概要

おわら風の盆 越中八尾 祭り 富山県 イベント 舞
引用元:https://www.toyamashi-kankoukyoukai.jp

富山県富山市八尾町で毎年9月1日から3日にかけて開催される「おわら風の盆」は、日本を代表する情緒あふれる民謡行事です。哀愁漂う胡弓の音色にのせて、編笠を深くかぶった踊り手たちがしなやかに舞い踊る姿は、多くの人々を魅了してきました。町の路地を流す「町流し」や、広場で行われる「輪踊り」など、八尾の古い町並みに溶け込んだ幻想的な風景は、一度は体験したい日本の祭りのひとつです。例年約20万人もの観光客が訪れ、国内外から高い注目を集めています。

項目 内容
イベント名 越中八尾 おわら風の盆 (えっちゅうやつお おわらかぜのぼん)
開催日時 2025年9月1日(月)~9月3日(水)
9月1日・2日 17:00~23:00
9月3日 19:00~23:00
開催場所 富山県富山市八尾町 周辺(越中八尾)
例年の来場者数 約20万人規模(参考:富山市観光協会)
有料観覧席・入場料 有料観覧席あり(前夜祭・劇場版)
※町流しの観覧は無料です。
お問い合わせ先 おわら風の盆行事運営委員会 TEL:076-454-5152
公式サイト 越中八尾観光協会
行事運営委員会公式
会場マップ 【越中八尾駅周辺】

揃いの浴衣に編み笠をかぶった踊り手が三味線や胡弓に合わせてしっとりとした踊りを披露しています。石畳の町並みとぼんぼりの灯りが幻想的な夜の風景をつくり出し、地元民でない私でも息を吞むほど感動して見惚れてしまいます。

おわら風の盆とは? 歴史と由来について

おわら風の盆の歴史は、およそ300年以上前にさかのぼるといわれています。その起源については諸説ありますが、江戸時代中期、農作物の収穫期に「風の神」を鎮めるために踊られたことが始まりと伝えられています。稲穂が実る時期に台風や暴風雨が襲えば、農民の生活は一気に脅かされるため、人々は「風の盆」を行い、風害を避ける祈りを込めたのです。

「おわら」という言葉自体の由来も諸説あり、八尾地域の方言や当時の民謡の掛け声に由来するといわれています。

今日まで続く独特の節回しや胡弓の調べは、この地域で長く歌い継がれ、町のアイデンティティを形づくってきました。

昭和以降は観光行事としての側面も強まり、現在では富山市を代表する文化財産として国内外から高く評価されています。特徴的なのは、その芸術性の高さです。踊り手は深く編笠をかぶり、顔を隠すことで「個」を消し、舞そのものに集中します。流れるような所作はしなやかでありながら、抑制された美を感じさせ、観客の心を静かに揺さぶります。

この「静の美学」ともいえる表現が、華やかさや賑わいを求める多くの祭りとは一線を画している点でしょう。おわら風の盆は単なる地域行事を超え、日本の伝統文化の奥深さを伝える存在として、多くの人々を魅了し続けています。

祭り 演奏 胡弓 画像

胡弓

引用元:https://museum.min-on.or.jp

胡弓(こきゅう)とは、日本に古くから伝わる擦弦楽器のひとつで、弓で弦をこすって音を出します。三味線に似た形をしており、細く澄んだ音色が特徴です。おわら風の盆では、この胡弓の哀愁漂う調べが踊りとともに祭りの雰囲気を一層引き立て、観客を幻想的な世界へと誘います。

おわら風の盆 踊り手が顔を隠す理由とその由来

踊り手は何故顔を隠すの?

おわら風の盆 歴史 由来 踊り手 顔を隠す 笠 ぼんぼり
引用元:https://www.toyamashi-kankoukyoukai.jp

さて、ここまでで気になった方や疑問に思った方も多いと思うのが、”踊り手の人たちの顔が見えない”という点かと思います。この独自の格好がおわら風の盆の魅力のひとつでもあります。
美しくしなやかでどこか儚い舞を魅せてくれる踊り手の方々は、男女に関係なく大きな笠を深く被り、まったくと言っていいほどお顔が見えないんですよね。そこでこのスタイルの由来についても調査してみました。

踊り手が顔を隠す理由と由来

おわら風の盆の踊り手は、男女ともに大きな編笠(あみがさ)を深くかぶり、顔を隠す独特の姿で舞います。これにはいくつかの説が伝えられています。

厄払いや祈りの意味

  • おわら風の盆は元々「風の神を鎮め、豊作を祈る行事」。
  • 顔を隠すことで「人間個人ではなく、神に捧げる祈りの舞」としての意味を強調したとされる。
  • 個人が前に出るのではなく、「共同体の祈り」として踊る姿勢の象徴。

男女の区別をなくすため

  • 編笠を深くかぶることで、踊り手の性別や年齢をわかりにくくするという説がある。
  • これにより、男女の差を超えて「一体感のある踊り」として成立。
  • 特に恋の歌ともいわれる「越中おわら節」では、匿名性が逆に情緒を深める効果があるとされる。

夜の幻想性を高めるため

  • おわら風の盆は夜を中心に行われ、揺れる提灯と胡弓の音色が幻想的な雰囲気を醸す。
  • その中で顔を隠すことにより、「誰が踊っているのか分からない幽玄さ」を演出。
  • 観客は個人を見るのではなく、「舞そのものの美しさ」を鑑賞できるようになる。

恋愛・情緒にまつわる説

  • おわら節の歌詞は恋心を詠んだものが多く、顔を隠すことで「秘めた想い」を表現しているとされる。
  • 特に昔は男女が人前で自由に言葉を交わすことが難しかったため、笠で顔を隠しながら踊る様は「切ない恋模様」を象徴。

筆者がどこかこの踊りに儚さや切なさを感じたのは、上記の諸説で納得ができました。踊り手が顔を隠す理由には、神事としての祈り・男女の区別をなくす工夫・夜の幻想性・恋の情緒など、いくつもの解釈があるんですね。
いずれの説も共通するのは、顔を見せないことで「個を消し、踊りそのものの美しさを際立たせる」という点です。その結果、おわら風の盆はただの盆踊りではなく、幽玄で雅な日本文化の象徴的な祭りとして人々を魅了してきました。

現代のSDGsやLGBTQが掲げる問題解決のための視点にも絡んでおり、時代を経て・超えてのたくさんの人の心に響く由緒が受け継がれているんですね…。何とも趣深いスタイルについての歴史と由来でした。

本祭各日のスケジュールとプログラム

9月1日(月)

時間帯 内容
17:00~ 開会式、輪踊り
18:00~22:00 各町内の町流し
22:00~23:00 夜の演舞・締め

9月2日(火)

時間帯 内容
17:00~ 輪踊り
18:00~22:30 各町流し(盛況のピーク日)
22:30~23:00 胡弓演奏、閉会挨拶

9月3日(水)

時間帯 内容
19:00~ 町流しスタート
19:30~22:30 輪踊り・各町演舞
22:30~23:00 フィナーレ

例年、おわら風の盆は9月1日から3日までの3日間開催されます。各日とも町流しがメインですが、日ごとに特色があり、それぞれの日程を楽しみ尽くすのも魅力です。

前夜祭のスケジュールとプログラム

おわら風の盆の前夜祭は、本祭の前に行われるプレイベントで、2025年は 8月20日(水)~30日(土) に予定されています。期間中は、八尾の各町で踊り手たちが練習を披露する「町流し」や、観光客向けに整えられたステージでの演舞が行われます。とりわけ注目されるのが「おわらステージ」で、胡弓や三味線の生演奏とともに、本番さながらの踊りを間近で鑑賞できる点です。日程によって演目や出演町内が異なるため、公式スケジュールを確認し、旅行計画に組み込むとより楽しめます。

見どころは?各支部の町流しの特徴

町流しについて

おわら風の盆は、八尾町内の11の町支部によって踊り継がれています。旧町と呼ばれる10の町と「福島」を含む計11支部が存在します。それぞれ独自の衣装や踊りがあるんです。各支部ごとに衣装や踊りの雰囲気が異なり、観客はその違いを見比べながら楽しむことができます。

例えば「東新町」は女性舞踊の優雅さで知られ、「上新町」は力強く凛とした踊りが特徴です。「今町」や「諏訪町」では、古い町並みを背景に情緒あふれる舞を見ることができ、写真愛好家にも人気があります。
観覧の際は、どの町でどのような踊りが披露されるのか事前に把握しておくと、一層楽しむことができますよ。

「11支部・町の特徴と見どころ」一覧

支部名 特徴・見どころ
西新町 新しく区画された「新屋敷」地帯。腰を深く落としてから伸び上がる男踊りと、繊細で優美な女踊りが見事なコントラストを生む力演が魅力です。
東新町 八尾町で最も高台に位置し、早乙女衣装を纏った少女の舞が特徴。若宮八幡社境内で披露される踊りには、神聖な風情があります。
上新町 最も道幅が広く、観客も参加できる「大輪踊り」が名物。夜10時頃からの輪踊りは盛り上がり必至です。
諏訪町 石畳の坂道と格子戸の町家が残る歴史的な町並み。用水(エンナカ)の水音と提灯に照らされた舞が、究極の趣を演出します。
鏡町 かつての花街で、芸妓踊りの風情を残す女踊りが華やか。おたや階段下広場での鑑賞も人気です。
東町 旦那町とも呼ばれた歴史ある町。女性の衣装が当時の旦那衆の遊び心を表しており、保存会の礎を築いた名手を輩出する芸術の地でもあります。
西町 東町と並び、老舗が立ち並ぶ中心地。石垣と共に踊る禅寺橋での輪踊りは、風情ある一幕です。
今町 聞名寺前に位置しかつては中町と呼ばれた町。戸数は少ないながら、地域を超えた団結で運営されているのが特徴です。
下新町 旧町への入口に位置し、山中の八幡社へ続く坂道が会場に。朱色基調の浴衣が印象的です。
天満町 川に三方を囲まれた町。歌の途中に囃子が加わる「コクボおわら」という独自の唄い方が魅力です。
福島 新しい支部ながら、最多の踊り手数を誇り、八尾駅前の特設ステージでの町流しが華やか。大人数の迫力ある舞が見られます。
  • それぞれの町は、衣装・踊り・歌・通りの雰囲気などで特色が明確です。
  • 石畳や格子戸などのロケーション自体が、踊りの情緒を後押ししています。
  • 観客としては、「諏訪町の石畳」「鏡町の華」「福島の迫力」など、支部を意識して巡るのが楽しみ方の鍵となるでしょう。
  • 11支部それぞれが町衆の誇りとして活動しており、比較して見ることでおわらの深さをより実感できます。

参考として、他情報サイトでも「福島支部は越中八尾駅前で最大規模」「東新町では早乙女衣装が特徴」「諏訪町は情緒がある」などと紹介されています。ぜひ、訪れる中で「お気に入りの支部」を見つけてみてくださいね。お気に入りの支部を追い続けるのもいい趣味になるかもしれません。

雨天時の対応や注意点

おわら風の盆は雨天でも基本的に決行されます。ただし、強風や大雨の場合は一部スケジュールが変更・中止になることもあります。特に雨天時の屋外イベントは楽器を傷めてしまう原因になるため、中止される場合が大きいと言われます。

雨天予報のある日に向かう場合、観客としては雨具を準備しておくと安心です。特に町流しは路地で行われるため、傘よりもカッパの用意をしておくと身軽でいいでしょう。

写真・動画撮影のマナー

撮影は可能ですが、フラッシュや三脚の使用は周囲の観客や踊り手の妨げとなるため避けるのがマナーです。狭い路地では人の流れを妨げないように注意しましょう。

初めて訪れる方への観賞のポイント

・町流しは人気が集中するため、早めの移動・場所取りが重要
・混雑を避けたいなら3日目の夜が狙い目
・八尾町の古い町並みと合わせて楽しむと風情が倍増

まとめ

おわら風の盆は、富山の伝統文化を肌で感じられる特別な祭りです。胡弓の音色と踊りの美しさは、一度体験すれば忘れられない思い出になるでしょう。
今年の夏の終わり・秋の空気を感じ始めるの風物詩の思い出として、ぜひ現地を訪れてその魅力を体感してみてはいかがでしょうか。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました